MEMSを用いた光−熱−機械系ハイブリッド構造テラヘルツボロメータ

2018.06.12

東京大学生産技術研究所 平川 一彦

テラヘルツ電磁波は、イメージングなど様々な分野への応用が広がりつつありますが、さらに広く展開するにはカメラの画素となるような室温動作で高速・高感度な検出素子の開発が求められています。本研究では、フォノン班山口グループで研究が進められているGaAs系MEMS両持ち梁構造の機械的共振周波数が温度に対して非常に高感度に変化することを利用した光−熱−機械系ハイブリッド構造テラヘルツボロメータ(熱型検出器)を開発しています。テラヘルツ電磁波が両持ち梁構造に入射し吸収されると、ジュール熱のため両持ち梁が熱膨張します。この熱膨張が両持ち梁の共振周波数の減少をもたらすため、共振周波数のシフトをモニターすることにより、テラヘルツ電磁波のパワーを検出することができます。本素子は、従来の室温動作熱型テラヘルツ検出器に比べて100~1,000倍の高速動作が可能で、アレー化にも適していることから、非常に有望なテラヘルツ検出器として注目されています。