ボトル型微小光共振器におけるフォノンモードの観測

2017.07.03

大阪大学 山本 俊

近年、非常に高いQ値をもつウィスパリングギャラリーモードを利用した微小光共振器が高い注目を集めています。その強い光閉じ込めにより様々な現象が観測され、新しい光機能として応用されようとしています。ボトル型微小光共振器の歴史はその中でも比較的新しく2003年に提案され、その高いQ値や3次元光閉じ込めの性質から注目されています。最近、我々は図にもあるようなボトル型微小光共振器を光ファイバーを加熱して伸長する方法により作成することに成功し、幾つかの実験を行っています。特にフォノンモードの観測や制御はハイブリッド量子系を実現するものとして強い興味を持っています。我々の最近の実験では共振器内の非常に強い輻射圧による機械振動[1]やブリルアン散乱に代表される音響フォノン[2]といったフォノンモードの観測に成功しています。特に機械振動は大気下で数十MHzの高い周波数および104程度の高いQ値を持つことが確認できています。光学的にも高いQ値とあわせるとレーザー冷却によるフォノンモードの冷却も可能となります。現在、更なる高性能化に向けて研究を進めているところです。

[1] M. Asano, Y. Takeuchi, W. Chen, S. K. Ozdemir, R. Ikuta, L. Yang, N. Imoto, T. Yamamoto, "Observation of optomechanical coupling in a microbottle resonator" Laser & Photonics Reviews 10, 603 (2016).
[2] M. Asano, Y. Takeuchi, S. K. Ozdemir, R. Ikuta, L. Yang, N. Imoto, T. Yamamoto, "Stimulated Brillouin scattering and Brillouin-coupled four-wave-mixing in a silica microbottle resonator" Opt. Express 24, 12082 (2016).