【プレスリリース】量子ホール系における核スピン偏極の相反性を発見

2017.04.18

東北大学 平山 祥郎

~ 量子ホール系における核スピン偏極の基本的な特性解明~
東北大学大学院理学研究科の平山祥郎教授、長瀬勝美助手、中国吉林大学のHongwu Liu教授、Kaifeng Yang研究員、アメリカオクラホマ大学のM. B. Santos教授、T. D. Mishima研究員のグループは、量子ホールの端状態が存在する構造と存在しない構造で核スピンの偏極特性を比較することで、量子ホール効果のもとになる試料端における方向の決まった電子の流れが核スピン偏極やそれをもとにした抵抗で検出する核磁気共鳴(NMR)に与える影響をはじめて明確にしました。量子ホール系における核スピン偏極の基本的な特性が解明されたことで、半導体構造での電子スピンと核スピンの相互作用の研究が大きく前進することが期待されます。また、試料端での一方通行のキャリアの流れが重要な役割を果たす新規材料で、抵抗で検出するNMRにつながる可能性もあり、多くの量子構造における核スピンを用いた実験に貢献することが期待されます。
この成果は、2017年4月20日18:00(日本時間)に英国科学誌「Nature Communications」のオンライン速報版で公開されました。

参考URL(詳細情報): http://www.tohoku.ac.jp/japanese/newimg/pressimg/tohokuuniv-press20170418_01web.pdf

原論文情報
雑誌名:Nature Communications (論文番号#NCOMMS-16-12552C)
論文タイトル:Role of chiral quantum Hall edge states in nuclear spin polarization
著者:K.F. Yang, K. Nagase, Y. Hirayama, T.D. Mishima, M.B. Santos and H.W. Liu
DOI 番号:10.1038/NCOMMS15084